歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

第47話 ライトの光

本日7回目の更新です。

大学時代の心に残るチャレンジの旅を書いてます。

本日は、この旅の歩き始めて7日目の出来事です。

この日はこの旅最大の難所である山越えです。

愛知県の鳳来寺から、静岡県天竜二俣への山道は予想以上に長く

本来予測したコースタイムを大幅にオーバーしていました。

夕陽が落ちると、山の中ですので電灯など全くありませんから

暗闇になるのには、さほどの時間を必要としませんでした。

8時を過ぎる頃まで、車も通りませんでしたが

やっと車が通るようになってから、その危険を察知しました。

山道ですからまっすぐな道ではありません。

そこに車はもうスピードでコーナーを攻めてきますから

暗闇を歩く私などに気が付かないのです。

何度かひかれそうになり、あわててザックからヘッドライトを取出し

前ではなく、後ろに向けて自分がここにいるというアピールを必死にしました。


暗闇の中、行く手の先をサッと横切る野生動物も出てきましたが

さほど怖さはありませんでした。

今までも、各宿営地はお墓のあるお寺で

お墓の隣にテントを張って平気で寝ていたんですから・・・・・・

でも、唯一怖いのが交通事故

人間の操る、車の暴走が一番怖いですよ!


やっと夜10時ごろになり遠くの方に街の明かりが見え始めました。

朝の7時から休みらしい休息も取らず

歩き続けてすでに、15時間が経っていました。

ここで、安全に休める場所で、さっき購入した魚肉ソーセージの残りを食べながら

その日の宿営地、最終目的地に関してしばらく考え込みました。


この山の中でテントを張りビバークするか?

それとも

予定していた天竜二俣城まで歩くか?

さんざん迷った挙句、予定地点まで歩き切る事にしました。

事前に各宿営予定地には、お願いの電話連絡やらをしてまして

特に適当な宿営地が見つからなかった天竜二俣市では

市役所に電話し、二俣城本丸に特別にテントを張る許可までもらっていたからです。

それも、親切な職員さんが、私の旅に共感してくれて

教育委員会の管轄の史跡である城に、

地下にあるかもしれない遺構を壊さないように

テントを張るペグを5センチ以上刺さない事を条件に

わざわざ許可書まで郵送してくれたのですから

その担当者さんに申し訳がありませんから・・・・・


でも、もう足はパンパン。

あまり食べてないので空腹でした

幸い途中で補給した予備の水ポリタンクだけが頼りでした。

さらに、水を使用する事で荷物の重みが減ります。

2キロでも軽くなれば、その分、辛さは軽減できます。

ほんの気休めでしかないですがね!(笑)



そしてまた、真夜中の山道をテクテク歩き始めたのでした。



続く