歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

第68話 完歩!久能山東照宮まで

本日3回目の更新です。

大学時代の心に残るチャレンジの旅を書いてます。

この旅のいよいよ最終日

歩き始めて13日目の事です。

前夜ゴールの久能山東照宮の麓にテントを張った私は



東の空が明るくなるのと同時に、行動を開始しました。

早朝で、東照宮への参道の店は一軒も開いてませんでしたが



急な石段を一段一段登っていきます。



重いザックを背負いながら

家康の遺訓

人の一生は重荷を負て遠き道をゆくがごとし、いそぐべからず、不自由を常とおもへば不足なし、こゝろに望おこらば、困窮したる時を思ひ出すべし、堪忍は無事長久の基、いかりは敵とおもへ、勝事ばかり知りて、まくる事をしらざれば、害其身にいたる、おのれを責て、人をせむるな、及ざるは過たるよりまされり。

を改めて噛み締めていました。

まさにこの旅が私に肌身で教えてくれた事ですから!

そして、頂上まで来るとまだ山門は開いてませんが

海がきれいに見えてました。




駿府城で死去した家康の遺骸は遺言通り

この久能山まで登ってきまして

一年間、西向きに立ち姿で葬られました。

西には、外様大名もいますし

その先には、南蛮(スペイン・ポルトガル)や紅毛(イギリス)もあります。

当時、ヨーロッパでの宗教上の争いから日本を守る為、

彼が鎖国をしたのは有名ですよね!

国内の平定と、国外からの侵略を拒み、

江戸時代は、他国に類を見ない平和な時代となったのです。

その偉業には、多くの苦難や悲しみがあった事を、私はこの旅で肌身で感じる事が出来ました。



しばらく、ここからの眺めを堪能していると



ギギーと山門が空きました。

職員さんが、すぐに私を発見し

「こんな時間から、何やってるの?」と驚いた眼で聞いてきましたので

愛知県の熱田から、家康初陣の大高城、丸根砦、

桶狭間の合戦の地を通り、家康の故郷岡崎城

武田との攻防の吉田城、野田城長篠城天竜二俣

第二の居城である浜松城を通り

横須賀城掛川城、田中城、駿府城を通って

13日歩き続けて、ここまで来た事を話すと


「さぁ まだ時間前ですが、入ってください。」と東照宮に入れてもらえました。



入館料を払おうとする私に

「家康公の史跡を歩いてまわるあなたからは頂けません!」

と無料で宮司さん自ら案内してもらう事になり



家康の墓の前で手を合わせると

自然に涙がこぼれてきました。



その後も宮司さんは

「あなたには特別に、普段公開していない宝物殿も見せてあげましょう」

と家康のまつわる数々の品を見せてくれました。



この旅の終着地で

ここまでしてもらえたのは、最後まであきらめない努力と

多くの方々のご支援があったからです。

最後に、西に向かい手を合わせ

多くの方々へ感謝しました。


そして、お話は最後へと続く