歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

飛行機洗いのバイト

本日4回目の更新です。

もうすぐゴールデンウィークですね!

と言っても、25日からお休みの人もいるとか?16連休?

レジャー産業や旅行業にとっては、稼ぎ時でしょうが、

我々、消費財を扱う業界は、稼働日が少ないと痛手です。

毎年、ゴールデンウィークの頃に思い出すのが、飛行機の洗機のバイトです。

大学時代に、深夜全日空の飛行機を洗っていました。

飛行機の洗機と言うと、大型の機械で洗うと思っている人が多いと思いますが

その様な施設など、飛行場にはありません。

旅客機は、機種によってサイズがまちまちです。

それらは、深夜に人間が手で洗ってます。


さすがに、垂直尾翼や機体の上の方は、クレーンでジェットノズルを使用し

放水し、洗いますが

汚れるのは、気体の下の面がほとんど

エンジンが下についてますし、離着陸時に土ほこりをかぶるからです。

機体腹面を3種類の長く伸びるパットやらブラシやらで、20人くらいのチームで手洗いするのです。

深夜の作業なので、投光器などで照らしながらの作業です。

一般の人は、この時間空港には入れないので、見る機会など無いでしょう。

飛行場のエプロンに置かれた機体に、マイクロバスで移動し

大多数の機体下面のチームと、台車に乗った上面チームとに分かれて作業が始まります。

私は、いつも下面だったので、作業着の上にポンチョを羽織りますが、薬剤と放水まみれでした。

まず作業の前に、下面のアンテナ等をマスキングします。(ブラシ等で折らないように)

この時使うのが、台所の三角コーナーです。大きな三角コーナーをV字のアンテナにすっぽりかぶせて

マスキングテープで固定するのです。

この後、エプロン内の至る所に設置されている、地面下のバルブにホースをセットします。

一度、私がセットしたはずのホースが、バルブにしっかり刺さっていなかったので

コックを開けた瞬間、ホースが飛び上がり、羽田空港に大きな水柱を立てて

管制塔から注意された事もありました。(ヘルメットが無かったら大怪我でしたよ)

普段は、深夜に待機所にいて要請があると、出動します。

飛行機もそれぞれ違い、略称もありました。

B747(ボーイング747)はジャンボ
B767はB6(ビーロク)
B737はB3(ビースリー)
ロッキードL1011はL10(エルテン)
などです。

中でもジャンボは、一番大きく

「次は、ジャンボ」と社員から告げられると

皆、「エー!」と口々に言ったものです。

その位、時間もかかりまして、

一日にジャンボ2機が限界で、通常は3機ほど洗ってました。

ところが、ゴールデンウィークになると、飛行機の便数も多くなります。

洗機要請も多くなり

半分洗機も多々ありました。

「乗客が乗り込む、右半分だけ洗ってくれ!」というものです。

乗る乗客は「ずいぶんきれいな気体だな!」と思うでしょうが

見送る人たちからは、「何で、左右でこんなに汚れが違うんだ?」と思ったに違いありません。

ゴールデンウィークというと、この事が必ず思い出される私でした。