歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

奢侈と戦う

本日5回目の更新です。

久しぶりに歴史の話を買きますが

出来れば最後まで読んでいただきたいと思います。


タイトルは読めますか?

奢侈(しゃし) とは、辞書で調べますと

度を過ぎてぜいたくなこと。身分不相応に金を費やすこと。また、そのさま。

とあります。


日露戦争の旅順要塞を攻略した第三軍司令官乃木大将の言葉に出てくるのですが

小説のイメージが先行し、乃木大将と言うと

203高地で多くの部下を戦死させた無の名将軍と言うイメージがあるかもしれませんが

日露戦争の前の、日清戦争で同じ旅順の要塞をわずか1日で陥落させるなど

決して無能な将軍などではありません!

日露戦争の際は、軍部の当初予測の3倍の敵、やコンクリートで固められた要塞に阻まれ

また、弾薬類など補給面での不足、軍部内の山縣有朋派閥などとの確執等により

苦戦を強いられました。

映画203高地でも戦後に明治天皇の御膳で、復命書を読み

多くの部下を失った、自分の責任を詫び、むせび泣きました。

そして長野師範学校で「日露戦争の英雄」として講演をした際に

演壇には登らず

「私は諸君の兄弟を多く殺した乃木であります。」と一言いって絶句し、ボロボロとなき始めたとの事でした。

この時には、その光景を見て涙しなかった者はいなかったほどだったそうです。

そして、この頃は

世の中は大国ロシアに勝ったと

浮かれ騒ぎ、早くも奢侈と安楽の風潮が蔓延していました。

日本は資源の無い国ですので

絶えず、質素に生きていかねばならない

しかし、経済大国になりバブル景気に浮かれていたつい先日と同様に

大国ロシアに勝った事で、おごり高ぶりは、有ったのでしょうね!


そんな中、乃木は小学生3千人を集めた訓話の中で

「おごりに傾くのは、お国の為に嘆かわしい事であります。

どうか皆さんは質素剛健の徳を積んで、

どこまでもお国を滅ぼす最も恐ろしい敵である、奢侈と戦う覚悟をもってもらいたいものです。」

訓話しています。


実は東日本の震災後、商店街の集まりで

「電力に頼っていたし、今後は生活水準を少し下げないとね」

なんて会話が出ましたが

如何に我々は、電気があるのが当たり前

経済大国なんだから、生活水準が高いのが当たり前

こんな生活に慣れていたのかと思います。

つまり、奢侈だったのかもしれませんね!


元々、資源の無い国ですから

もっと慎ましく生きる事も必要なのかもしれません!

宇宙から地球の夜を見ると

何カ所か異常に明るく照らされた地域がありますが

その一つが、まぎれもなく日本と言う国だったわけですから

これは考え物です。


浜岡原発の停止などでドミノ式に、日本各地がこの夏、節電になるのでしょうが

電気がある生活、エアコンがある生活

これが当たり前で無い事をもう一度考え直す時期ですね!