歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

73式小型トラック

本日5回目の更新です。

本日横浜の見本市の帰り道に

横浜市役所の駐車場に見慣れない車がパーキングしていました。

じゃーん!



陸上自衛隊の73式小型トラック(新)でした。

このタイプは非常に面白く、73式小型トラック(新)と(新)がつくのです。

というのも、1973年に正式化されたので後ろの2文字をとって

73式な訳ですが、

当初は、こんな↓車でした。



ジープ型の73式トラック(旧)です。

上の2枚の写真を見る限り、明らかに違うでしょ!(笑)

三菱自動車アメリカ製のジープをまねて作った車両でした。

それが、なぜ



こんなパジェロ型になったのか?

結構面白い理由です。

旧型の方は、昔ながらのスパルタンなジープ型でしたが

最近の日本国内の排ガス規制に引っ掛かってしまいまして

やむなく、新型の更新しなければならなくなったのです。

そして、新しい新型は、同じ三菱自動車パジェロをベースにした車両で

排ガス規制もクリアーしています。

ただ、名前は同じ73式小型トラック!

新型車両を導入するには、様々な試験をして手続きが煩雑になりますし

排ガス規制は、メーカー側の責任とかでもないし

また新たな正式名称の車を発注すると入札とかをして

三菱自動車に発注がいかなくなるからです。

そんなこんなで、まったく違う車両ながら

73式小型トラック(旧)と(新)に分けて後継車と無理やりしてしまったのでした。


でも、この車になって高価なジープから市販車ベースの物になり

価格は安くなりましたし、

何よりもクーラーがついています。(笑)



窓から覗き込むと、ちゃんとクーラーがついてましたよ!

イラクに派遣された際に、他国の軍隊からあこがれの目で見られたそうですよ!

「日本の自衛隊さんの車にはクーラーがついているの?いいなー!」って

そして、安全ベルトが2点式から

通常の3点式になったのも大いなる変化です。


現代の自衛隊では

戦闘時の戦死より、公道を走行中の事故死の方が確率は高いので

3点ベルトは安全に寄与しているとか・・・・・




写真で見ると、右の前輪に黄色い車止めをしてますが

パーキング時に車止めをするのは、各国の軍隊では珍しいとか
(装輪車両はともかく戦車に車止めをするのは自衛隊だけらしい)


さてこの車は、市役所に何しに来たんでしょうかね?

所属を見てみると



31普-本 と書いてありますが

これは、第1師団所属の第34普通科連隊の本部車両です。

横須賀市の武山駐屯地にいる部隊で

普通科と言うのは、昔でいう「歩兵」です。

その本部の車両ですね!

防災訓練の打ち合わせか?反省会か?

でも、運転席に置いてあったヘルメットには第5中隊のマークが・・・・・・


この第31連隊は即応予備自衛官を主体として構成されるコア部隊で

予備役部隊のようなもの、定員は約1000名ですが

200名くらいしか現役の自衛官はおりませんで

有事の際には、民間警備会社とかで働いている予備自衛官が加わる仕組みです。

そんな理由で、部隊も各地に分散しており

本部は武山ですが

第1中隊が静岡県の板妻駐屯地

第2、第3中隊が埼玉県の朝霞駐屯地

第4中隊が千葉県の習志野駐屯地

そして第5中隊は茨城県古河駐屯地と、勝田駐屯地

と関東近県にばらけています。

うーん?なぜ、この車両は市役所にいたのだろう?

どうでもいいことながら、考えながら帰りました。