歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

火事の際の心得

本日7回目の更新です。

今日は予定を変更して火事の恐ろしさを伝えてきましたが

最後は、私の最大の火事場のお話です。

当社は支店などもあり、私は早くに防火管理者の免許を取得しました

そして、当社マルハチで勤め始めた頃

まだ新婚の私たち夫婦は、当社ビル6階に管理者として住んでいました。

忘れもしない、本日の様な暑く寝苦しい夜の事でした。

窓を開け、寝ていると何だか変な夢を見ました。

あたりが真っ白で、一瞬「ここはどこ?天国?」などと感じましたが

その後にきな臭いにおいに、「夢じゃない!火事だ!」と悟り

家内をたたき起こしました。

ベランダから下を見ると、当時隣のビルにあったカラオケ屋の非常階段から煙があがってきてました。

この時ほど自分でもアドレナリンの分泌を感じたことはありません。

瞬時に家内に服を出させて、自分は消防に通報していました。

「火事ですか?救急ですか?」との問いかけに

内心 ここで冷静にならなくては と思い

火事の発生場所の住所を伝え、通報者の名前を告げると

直ぐに家内に、「ビル内の人への避難を呼びかけろ」と叫び

ヘルメットと消火器を持ち隣のビルに急行しました。

途中、ビル内の人には外に避難するように呼びかけながら

「火元の直ぐ隣は、当社ビルの倉庫!延焼したら燃えるものばかり!」

と考えながら 今は火元を確認しながら住人の避難が先決!

と自分に言い聞かせまして

カラオケ屋に飛び込みました。

しかし、当時ここは、1階のフロアーがゲームセンターになっており

その中にカラオケの受付カウンターもあったのですが

お客さんはゲームをしているし

受付カウンターでは従業員がカラオケ客の受付業務をしているじゃないですか!

思わず「何やってんだ?早くお客さんを避難させろ!」

と叫び、「火事なの判っている?」と聞くと

従業員の女の子が、「ここです。」とカウンターの裏のドアを指差しました。

ドアを開けようと、ノブに手をかけようとすると

近寄っただけで熱気を感じました!

既にドアノブは高温でとても触れる温度ではなかったのです。

空気を入れてバックドラフトになる危険を感じたので

「他に入り口は?」と尋ねると

2階の階段を案内されました

既に5,6人の男性客、男性従業員がトイレからバケツで水を汲み消火活動をしていましたが

私も消火器を持って消火活動に参加しました。

その頃には、私が通報した消防隊が駆けつけ

延長ホースが伸びてきて、すっかり火元は消火されましたが

完全装備で火事場を出て来ると、近所の人たちも駆けつけてくれていまして

当社脇の消火栓から延長ホースが伸びているし

商店街側からは、はしご車が展開していました。

当社ビルの上の住人たちも、家内の連絡で皆ビルの前で待機していまして

鎮火した事を告げ、家に戻ってもらいました。

その後の、現場検証や通報者の聴取、消防隊の撤収などに付き合い

その日は、明け方まで眠れませんでしたが

管理者として人命を救助しなければ・・・・・

また、延焼を防がなければ・・・・・・・・・・・

こういった使命感からか、最も効率的な動きが出来たと思っています。

よくよく考えると、火元はカラオケ店の非常階段に積んであった紙ごみでして

私のビル側の非常階段でしたので

悪くすれば、当社ビルの方が直ぐに炎の影響をもろに食らう場所だったのでした。

その後、厳重に抗議しましたが

今は、そのカラオケ店もつぶれ

あの様な事は二度と起きないでしょう!


それ故、非常ベルなどを聞くと、ついついあの時の事を思い出し

現状把握、次の対処と頭の中が普段と違い

スーパーコンピューターの様に処理され

動作となってしまいます。


皆さんも、非常ベルを聞いたら

「どうせ誤報だろう!」などと考えずに

まず、避難してください。

避難すれば、命を落とす事は無いのですから・・・・・・・・・