歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

社会人初めてのお客様

本日6回目の更新です。

以前にも書きましたが、私が生涯初の販売経験は小学生の時の万年筆販売でしたが

社会人になって、初の販売経験は、内田洋行研修期間中の出来事でした。

元々、門前の小僧だった事もあり、研修中の販売ロールプレーイングでは

良い成績をとっていました。自分で言うのもなんですが

同期の中には「八木であればどこの市場でも売れるよ!」という感があったかと思います。

当時新人社員は、幕張の研修センターから実地研修と言う事で

千葉市全域を対象に、「コアチェア」という椅子を売り歩きに行きました。

3万円くらいの椅子でしたが、直接ユーザーに売り歩くき販売経験を積むのが課題でした。

皆で担当範囲を決める中で、一箇所どう見ても会社が無い地域がありました。

千葉市花見川区の朝日が丘、さつきが丘地区でした。

私は、自分から進んでこの地区をあえて選びました。

そして実際ここに行ってみると、見渡す限りの住宅地でした。

あるのは、商店が少しと、開業医があるくらいでしたが

住宅で仕事をしている人もいるのではないかと、手当たり次第飛び込みました。

しかし、初日は訪問件数では、トップでしたがまるっきり感触はありませんでした。

途方にくれながら、2日目やっと見つけた「○○総業」という看板に

有無を言わさず、飛び込みましたが・・・・・・・

ドアを開いた瞬間、シマッタ〜!と後悔の念に陥りました。

赤じゅうたんに、壁には日本刀が飾ってある、その方面の方々の事務所でした。

直ぐに退散しようとしましたが、

「オイ! 兄ちゃん何売ってんだ!聞いてやるから、説明してみ!」とすごまれ

案の定、まる1時間監禁状態でした。

(研修の際も、この手の事務所だけは入るなと念を押されてましたが)

最後は飽きたらしく「じゃあ!兄ちゃん頑張れよ!」と声援いただいたのが何よりの救いでしたが

その後も、めぼしい会社など無く、やっと見つけた花見川郵便局でも、体よく断られ

団地の一角のショッピングモールの中にある不動産屋さんでやっと初の感触を感じ

後日、もう一回訪問して何とか一脚売れたのでした。


それから、15年以上して当社販売企画部長をしている際に

ひょんな事から、花見川郵便局さんが私のお客さんになっていまして

訪問した際に、その前にある不動産屋さんに立ち寄りました。

「どこか物件でもお探しですか?」とのご主人に対して

「スイマセン!実は、今お座りの事務用チェアを15年前ぐらいに私が売ったものです。」

と挨拶しました。

嬉しかったですね!

私が社会人になって売った初めての椅子が、今も使われていたんですから!

「あーあの時の新人営業さん!」と向こうも思い出してくれました!

今の私を育ててくれたのは、このお客さんたちなんだ!

と改めて感謝した瞬間でした。

皆さんは、はじめてのお客さんの事覚えてらっしゃいますか?

その人が居て、今の自分が居るんですよね!

千葉県は私を育ててくれた県でもあります。

先日、千葉県の文具業界の方々とお会いして、思い出してしまった出来事でした。