歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

人質を救出せよ!

本日2回目の更新です。

本日最初の記事に「踊る大捜査線」の事を書きましたが

踊る大捜査線というと、内田洋行という会社で営業をしていたときの思い出が、無性によみがえります。

そこで、数々の事件を本日は、書きたいと思います。

以前書いたカレーライス事件はこちらから↓
      カレーライス事件「ジャガイモの領収書」

内田洋行当時、千葉営業所の営業であった頃

私の営業スタイルは型にはまらないタイプでして

そういえば聞こえが良いでしょうが

要は、ハチャメチャタイプでした。

昼よる関係なく仕事をし、バリバリの営業マンで

成績も良かったのですが

とにかく、現場が好きで、受注後の納品時などは

必ずと言って立会いもしてまして

納品の立会い時などは、多くの作業員がいますが

彼らは、通常は我々営業マンを「営業さん」と呼んでいましたが

私に対しては、「八木さん」とか「八木ちゃん」でした。

何故か?当時階級関係が有り、営業マンは現場でも作業員を見下していたように思いまして

私はそれが嫌だったので、作業員や職人さんたちとは至極仲が良かったのです。

ちょうど、士官学校出たての新米仕官(少尉)が年上の下士官、兵にどのように対応していたかの様な感じです。

納品時は、必ず皆にジュースをご馳走したり

「大変だけど、大事な仕事なんでよろしくね!」と声をかけてまわったりしてましたので

皆からは至極人気が有りました。



そんな中、ある金曜日の出来事です。

いつもの様に、7時過ぎに営業所に戻った私でしたが

さすがに「花金」と言う事もあってか、営業所は誰もいない状態

そこで、その日に貰ってきた見積もり作業やらをしていると

突如電話がかかってきまして

それは、内田洋行の物流会社からの電話でした。

「やっぱり、八木さんはいると思った!良かった!助けてください。」

という感じでした。

よくよく聞くと、同じ千葉の先輩営業マンの物件納品で

クレームが入り、お客さんが怒っており

納入中の作業員が人質になっていて帰してもらえないとの事

お客さんの要求は、内田洋行の営業マンだ来なければ作業員は帰さないと言っているとの事でした。


既に、誰もいなく、誰にも連絡がつかずに困っていたらしく

しょうがなく、訳も分からず現場に急行しました。


最初、お客さんにまくし立てられましたが

「大変申し訳ありません、私は担当ではないので全く状況把握を出来てません

問題を解決する為に、まずは、何が問題なのかを調べさせてください。」

と人質となっていた現場の作業員に状況を聞くと

納品した机のコーナー部分が、一部ネジ穴が切れておらず

組み立てが出来ないとの事でした。

お客さんにその状況を説明し、

「今すぐ、私が倉庫に行き、商品を取りにいきます。

でも、万が一倉庫の商品も同様の欠陥があるかもしれませんので

確認させてください。お客様は何時までいらっしゃいますでしょうか?」

と聞くと、

明日の土曜日も出勤するから、対応は明日でよい

との事でした。

ここで約束した事により、人質は解放されたのですが

変わりに、私がこの仕事の後始末を引き受ける羽目に・・・・・

同じ千葉県にある倉庫に直ぐに行き

倉庫の人間に事情を話し、現在ある商品を調べようとするのですが

現場では、上司の許可、内田洋行の本社の許可がいるとの事で

いっこうに埒が明きませんでしたが

「千葉営業所の八木が勝手に商品を開け始めて、確認をした。

あの人はむちゃくちゃな人だって報告すれば良いから

責任はすべて私が持つから!」と言って説得し

「良品があればそれを拝借するし

もしロットごと不良ならば、直ぐに他の現場にも報告しなきゃならんだろうし

週明けにはどの道、調査はしなきゃならんのだから

早いか遅いかの問題だよ!」

と半ば強引に倉庫内に案内させました。



倉庫内でその商品を確認すると

私の予想通り、すべて、同様の不良ロットでした。

直ぐに、工場への連絡と、その商品が週末に納品される現場が有るかどうかの確認をして

知り合いの職人さんたちに事情を話し、

現場対応をお願いしまくりました。


翌日の土曜日に問題のお客さんのところで

職人さん達の現場加工で事をしのぎましたが

お客さんの対応は、昨日とは打って変わって

偉く、お誉めの言葉を頂き

この現場を後にしました。

実は、当日は、何件か本来の自分の現場があり

遅れていくつかの掛け持ち現場に行くのですが

行く現場、行く現場で、誰に聞いたのやら、作業員さんたちに

「八木さん昨日は他の人の現場なのに大活躍だったらしいね

仲間を助けてくれてありがとう!」

と言われ

人質救出作戦は成功裏に終わったと思われましたが

翌日の日曜日は久しぶりの休日だったはずでしたが

金曜日の仕事が全く終わっていなかったので

結局、日曜も出勤・・・・・・・

まあ結果的には現場の信頼を勝ち取ったのですが

そんな性格ですね・・・・・・・(笑)