歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

トップヘビー

本日2回目の更新です。

ちょっとオタクな話しですが、あえて若者へのメッセージとして書いてますので

最後まで読んでいただけたら幸いです。

「トップヘビー」という言葉をご存知でしょうか?

簡単に言えば「頭でっかち」です。



太平洋戦争前の各国海軍は、ネイバルホリデーと言って、

1922年にワシントン軍縮条約で戦艦や空母の保有数を決め

1930年のロンドン軍縮条約でその他の巡洋艦駆逐艦保有数を制限しました。

駆逐艦とは、魚雷を持って戦艦などの主力艦を攻撃する船ですが

1850トンから600トンまでとされたため、

アメリカやイギリスより制限保有量の低い日本海軍では600トン以下の

水雷艇駆逐艦並みの武装をさせて、数を補う様になりました。

しかし、小さい船体に重い武装などを多く載せると

重心が高くなりました。これが「トップヘビー」です。

その結果、起きたのが1934年の「友鶴事件」でした。


千鳥型水雷艇3番艦「友鶴」が演習中に転覆事故をおこし

死者72名、行方不明者28名を出す大惨事となりました。

やはり小さな船体に、武装など多くを詰めすぎるのは、無理があります。


日本の自衛隊などではその様な事はありませんが

新興海軍の韓国海軍などの艦艇等には、その毛があります。

北朝鮮の小型艇に対抗する為でしょうが

最近は、多少改善も見られます。


さて「トップヘビー」の事を書いたのは、最近の若い方の動向を心配しての事です。

私が学生時代と、今の学生さんの違いがあまりにもあるからです。

大人になるために学ぶ事(学問)は

今も昔も勉強や知識の習得量は一緒で早々変わりはないでしょう。

でも頭に色々と詰め込みすぎても、

色々と思い悩んだりするばっかりじゃありませんか?

友鶴事件の様に転覆!人間なら切れてしまいます。

それより、人間を大きくする事!

人間としての器を大きくする事が大切なのでは!

小形の船では、重い武装をすれば必ず転覆します。

どうしたらひっくり返らないで済むか?

それは、大きな船体を持つ事!

大きな心と、大きな器の人間になることではないでしょうか?