さて、本日までの3日間
東京ビッグサイトで毎年恒例のISOT2016が開催されていまして
私も例年通り、初日に行ってまいりました。
ISOTとは、国内最大の文房具の展示会となっていますが
それははるか昔のこと
現在は、本当にしょぼいものになっています。
私も文具業界に入ってもう25年ほどになりますが
25年前の頃は、もっと盛大でした!
現在も人は繰り出していますが
実情は、
上の写真の様に、他の業界の展示会と同じエリアに同居し
やっと形を維持しているのが現実です。
一般の方からすれば、文具の見本市と言うと、有名どころのメーカ-の出展を想像するでしょう!
しかし、筆記具のPILOTさんや三菱鉛筆、トンボ鉛筆、ぺんてるさんやサクラクレパスさん
多くの文具を生産しているコクヨさんや、プラスさんライオン事務器さん、ナカバヤシさんなど
大どころの出展は無いのです。
ちなみに、上の写真の特別後援に全日本文具協会とありますが
その団体は国内の文具生産メーカー団体の一つで
67社5団体で構成されていますが
実際に今年のISOTにブースを出しているのは、13社だけ
2割ほどなのです。
なぜ?そうなったのか?
それは、主催者がリードエクシビジョン・ジャパンと言う民間の企業だからです。
実は、私は業界人として、この会社にはうんざりしています。
この会社のHPにも
「それまで、長年にわたり、日本では大規模な国際見本市(展示会)は主に「日本○○協会」などの各業界団体、政府機関、主要新聞社などによって「主催」されてきました。
その理由は、一つの業界を網羅するような国際見本市を主催するためには、公的な権威や影響力が不可欠だと考えられていたからです。そこで我々は見本市を主宰する民間会社を設立しました。出展企業が儲かるような見本市を創れば、企業は喜んで出展してくださるようになり、見本市を成功させられるはずだ」「そうなれば、たとえ小さな民間企業でも主催者として必ず成功できるはずだ」と信じ、愚直に努力を重ねてまいりました。」
とありますが、実際、業界団体の支持なくして行う見本市は衰退の一途でした。
私の地元、横浜の文具若手団体では
毎年、勉強の為、各販売店の方々へ、このISOTに行くように勧めてきました。
以前は横浜からバスを出したり、最近は行くとクオカードを進呈したり
様々な独自策を行ってきましたが
今年は、初めてその推奨をやめました!
毎年、毎年出店のメーカー数が減るのですから
意味がありません!
以前は、メーカー各社このISOTに合わせて、新商品を開発し発表をしてきていたのに
今では、新製品の発表はたいへん少なくなってきました。
なぜ?
リードジャパンの運営に問題があるのでは?
だってここは、途上国の産業スパイの天国でして
他のGIFTショーなどでは、写真などは厳しく出来ないようになっていますが
ISOT会場は中国人などの外国人による写真撮りまくりの状態
そして、驚くことに
あるブースでは
ちょっとこの上の写真にも写っていますが
中国語ですべての展示物に、何か書かれてまして
何て意味かというと
「持ち去り厳禁」だそうです。
写真を撮るだけでなく、その実物を持って行っちゃうのです。
ちなみに、その新商品は、翌週当たりに他国で模倣品が出来上がるとのこと
もちろん中身は、まったくの別物ですよ!
性能は、本物とは比べ物になりませんが
偽物だろうと海外では関係なし
そんなご事情で、あるメーカーなどは
一般の見学者が入れない、奥の仕切られたブースで新商品を私らに紹介するところもあります。
それでも、産業スパイは堂々ととぼけたふりして入ってくるとか・・・・
文房具って外観とかだけなら、参入障壁が低いんですよ!
そんなご事情もあって、生産メーカーが続々撤退し
我々販売店の団体も続々離れていきます。
(数年前などは、私には招待状が10通も来てるほど、ずさんな管理でしたし)
やはり業界とは関係のない会社が、利益目的にやっているとこうなるのでしょうか?
ちょっとばらしすぎとも思いましたが
どうも、業界人としては納得がいきません。
まだ残っているメーカーさんに対する義理で足を延ばしていますが
実情は、同日に東京近辺で開催される、他のメーカーさんたちの展示会のついでに行くというのがスタンス
まだまだ指摘する点はありますが
ここいらで止めておきます。
普段、なかなか悪口など書きませんが
どうも、しっくりいかないので書いてしまいました。
万年筆も展示品持って行っちゃうなんて考えられないでしょ!