歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

ISOTの裏事情

本日3回目の更新です。

引き続き、先週東京ビッグサイトで行われた、アジア最大の文具の展示会ISOT2011の話です。

ひとつ前の記事で、現在文具ブームなのに、業界の日との認識が今一つだった

と書きましたが、

一般のお客様からすると、文具の展示会など興味があるかもしれませんが

文具業界では、ISOTに関して言えば、いまいち盛り上がりに欠けるところがあります。


私も長く文具業界に居ますが、

ISOTは今年で22回目!

確か22年前はバブル絶頂期でして、

この頃は、文具業界のメーカー、卸、小売りの各団体がこの展示会を絶大に支持してまして

主だったメーカーは殆ど、このISOTに出展していました。

私が18年前に入社した内田洋行も、当時の幕張メッセでのISOTに出展していて

私自身も展示員の一員としてISOTに参加した経験もありましたが

今では、毎年の様に一社抜け、数社抜け

文具業界の主だったメーカーである、コクヨ、プラス、ライオンなどは不参加であり

筆記具メーカーもゼブラとプラチナ以外は不参加

同時開催されていたオフィッス家具の展示会などには、国内の主だったメーカーは殆ど不参加でした。

たぶん出展料金が高い為なのでしょうが

この同じ時期に、メーカー各社が他の場所で独自の見本市と化をするようになってますので

私がISOTに2日行っているのも、他のメーカーの展示会などをハシゴしているからに他なりません!

なぜこのように、ISOTに出展するメーカーだ減ってきているかと言えば

先に述べた、高い出展料金もさることながら

20年の業界を取り巻く変化が大きいのではないでしょうか!

まず、景気の後退により、コスト削減の波を思いっきり文具業界は受けて

商品単価は軒並み、下がり

主にビジネスユースのお客様は、商品の質よりコストに重点を置き

文具の面白さ、楽しさより、如何に安く買うか?に重点が置かれ

我々業界の儲けが減り、儲からない業界になってしまったこと!

そして、中国などのコピー商品が横行し始めた事が大きいのです。

昔から、基本的にはISOT会場は撮影禁止でしたが

今では、中国人などによる携帯電話、はたまた、一眼レフのデジカメで堂々と各社の新商品を撮影しています。

数年前などは、各社がこのISOTで新商品を発表すると

その類似商品が、一か月もしないうちに中国から発売されるなんて事がありまして

あるメーカーなどは、私たち知り合いの業者以外は入れない奥のブースに

わざと、新商品を隠していたなんて事もありました。


我々の業界の参入障壁の低さからでしょうが

あまりにも、参加メーカーが減ると、我々も参加のメリットが薄れます。

小売業社としては、文具業界のメーカーが一堂に会する機会は大いにメリットがあるはずですが

そのメリットを生かすには、我々がもっと勉強をしなければならないのも当然ですが

メーカー団体での調整か、はたまた

主催イベント会社のやり方の変革が必要ではないでしょうか!

例えば、式典やらを少なくし、誰でも出入りできるようにしない日を設けるとか・・・・・・

何にしても、従来通りの事をしていては、衰退は免れないでしょうね!




さてそんなISOTの中でも、いくつか紹介したい商品やブースがありましたので

それは、今週の水曜日から記事にします。