歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

男とは

昨日こどもの日でした。


我が家でも、家康の初陣の甲冑を出してました。

3月3日が女の子の日で、昨日が男の子の日

うちにも2人の男の子がいますが、これからどう成長するか?


先日、学生時代の山登りの話書きましたよね

1年の秋口に、足尾の山を縦走するプランに行きました。

1年生は私だけ!リーダーが4年生(男)サブリーダーが2年生(女子)

そのほかは3年生(女子)だけの4人のパーティーでした。

リーダー4年のK氏はいつもちゃらんぽらんな人で、口癖は「まあ適当に!」という感じでした。

足尾の山々は、銅山の削られた所を抜けると、深い木々に覆われ、その向こうは日光でした。

この深い山々には多くの動物が出没します。

こうもり、ムササビ、鹿、サル、日本カモシカなどです。

当然クマも出没します。

警戒しながらの山行でしたが、途中台風の跡か道が無くなっている難所もあり

体力に自信がある私には面白い山行でしたが、他のメンバーはえらくバテてました。

特に2年サブリーダーのOさんは、相当足に来ていた模様

予定の天場(テントを張る宿営地)まではたどり着けない模様

また、運悪く、水を補給する予定の水場が枯れていて、水の補給が出来ませんでした。

仕方なく鹿がピーピー鳴く夜に路上でテントを張る羽目に

動物の鳴き声がする山の中で、水が不足している事は致命的でした

それ以上に、このペースでは、縦走は無理かな?と思っていると

リーダーのK氏が「明日は下山しよう」と言い出しました。

女性陣が不満の声を漏らしましたが、「ダメ!明日朝引き返そう!」とK氏は言います。

「その前に水が無いから、俺と3年のSの2人で今取りに行くわ!」と言い出しました。

すかさず「自分も行きます。一番元気ですから」と言うと

「八木便所付き合えや!」と連れションにテントの外に連れ出されました。

テントから離れて、K氏は笑いながら、私にこういいました。

「八木!お前が一番元気で体力があるのも分かるよ!だから、俺とSで行くんだよ!

この夜中に俺たちに何かあって帰ってこなかったら、お前がOを連れて下山するんだ」

それなら、一番元気な自分が行くのが良いのでは?とも考えましたが

K氏は続けます。

「俺も男だ!お前も男だ!どんなに言っても女性より男の方が体力はあるんだよ!

だから、男の子は女の子を最後まで守らなくちゃいけないんだよ

女の子だけにしておく事は、許されないんだよ!クマが着たらどうする?」

と普段のイメージからは想像も付かない事を言い出しました。

でも納得はしました。

その後、水を取りに言った2人は直ぐに戻って着ました。

手ぶらで、水は手に入りませんでしたが

後で聞くと「無理しなかった」との事

最良の判断を見た気がしました。

「男の子は、最後まで女の子を守らなくちゃならないんだ」

というK先輩の言葉は、今もしっかり覚えてます。



後談ですがK先輩が卒業時に、この時の事感動しました。と伝えたところ

「そんな事言ったっけ?」と完全に忘れてましたけど!

尊敬できる先輩でした。