歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

第61話 水面に浮かぶ寝袋

昨日に引き続き

大学時代の心に残るチャレンジの旅を書いてます。

本日は、この旅の歩き始めて10日目で掛川市まで来てまして

ひとつ前の記事でも書きましたが、

この日の寝床を探し、たどり着いたオールナイトのポルノ映画館で

不審なオヤジに付きまとわれて退散!

夜の11時に仕方なく、掛川城二の丸の公園付近にテントを張ったのでした。



この日は、なかなか寝付けませんでした。

大雨でずぶ濡れで、テントを張ったのですが

水はけが悪い場所だったので、テントの周りにペグで排水用の溝を掘り

ラジウスを全快にして、冷えた体をテント内で温め続けます。

もう10日も歩き続けてますから疲労もたまってますので


『9月に旅の大学生、掛川城疲労凍死!!』


なんて記事が新聞に載るんじゃないか?

なんて考えるほどでした。

寒さのために点け続けているラジウスですが

2ℓの灯油タンクも底をつき始めてましたが

本当に寒さで震えており、一晩中つけながら寝袋で寝ました。



そして、雨が激しい2時ごろだったと思います。


ふと目が覚めると

自分が水の中に浮いてました。


夢か?とも思いましたが、傍らに燃料が尽きて消えたラジウスが

水の中から出てまして


テントの中が冠水していると言う事に初めて気が付きました。

当時、今のドーム型テントと違い、家型テントは

下のシートを地面に敷き、屋根部分を2本のポールで立て

屋根本体と床面のグラシシートと紐で結んでましたので

間が空いてます。

もちろん、屋根の上に、フライシートを張り屋根は二重ですが

下から侵入する水は避けられません。

この為に、テントの屋根の周りに、溝を掘り排水をしっかりしておくのですが

昨晩掘った排水溝より上回る降水量に、テント内は湖となってまして


私の寝袋だけが、島の様に浮いていたのでした。


これには、ため息がつきましたが

外の溝掘りをしばらくしましたが、無駄だということに気づき

すべての装備をザックに移し

真夜中、テントを撤収!

そして、公園内で水が流れないところをヘッドライトで探し

再度、立て直す作業を敢行しました。


試練は、私の為に神仏が与えたもの!

どんな難儀もへっちゃらだい!

と思っていた私ですが

さすがに、睡眠不足は、堪えました。



つづく