歴史研究家になりたいグウタラ願望の社長のブログ

文具・事務用品・OA機器・スチール家具などを扱う、株式会社マルハチの社長、八木幹雄のブログ。

ラッセルの思い出

本日3回目の更新です。

雪が積もらなくて良かったですね!

と、本日朝に近所の人に話しかけられましたが

都会での少しの雪でも都市機能麻痺になりますから

考え物です。

大学時代山登りをしていた私には、

「あんなの雪じゃない!」という気持ちも有ります。

雪山での雪は半端じゃありませんから!

大学時代は冬になると、年末〜正月にかけての雪山で年越しをする

正月山行なるものがあり、この為に事前に12月中に2つの訓練をします。

一つは、富士山の雪上訓練

これは前にも書きましたが、氷の上でのアイゼンつけての訓練で

ワザと滑落し、ピッケルだけで止まる訓練です。

そしてもう一つが、ラッセル訓練!

これは、上信越巻機山と言う雪深い山で

新雪の上に道を作り登っていく訓練です。



とても雪が深く、身長くらいまで雪があるところも有りました。

ここに縦一列縦隊で登るいのですが

その際は、「輪かん」という日本の伝統のかんじきを登山靴につけて

雪を踏み固めて、道を作って登るのです。



先頭の人間は自分の胸より高い位置の雪を

ピッケルを横にして、かいて崩し

その後、両足の膝で雪を押しつぶし

足の輪かんで踏みしめて進みます。

二番目のセカンドの人間は、トップが踏んでいない場所を踏み

後の人間の為の道を開削していくのです。

これを交替交替に廻して進みますが

後ろから二番目の人間は

雪道で吹雪き視界が悪くなったりしたときの為の

赤い布をてっぺんにつけた竹竿の束を持っています。

実はこの竿の束を持ち歩くのが一番きつく

通称「バテ竿」と言い

この竿を持つと皆バテバテになるのです。

こうして、新雪を掻き分けて進む巻機山には

テーマソングがあります。

巻機ならぬ槇原敬之の「北風」の替え歌です。




小さなストーブじゃテントの中も

温まらない様な夜

シュラフ(寝袋)を鼻まで上げて

明日のことを考えるよ

だけど、辛い事ばかりで

思い出せるものは

キスリングがとても重く、バテ竿が厄介な事だけ

さっきよりひどく、雪が降ってる

ベンチレター(窓)そっとあけて

僕は事が無くす〜♪

北風が巻機に雪を降らす♪

ピックがさび付いたピッケルが凍えている

明日もしこの雪が、積もっているなら

誰よりも早く、ラッセルしたい

心から思った〜♪




という物

雪山ってこんな感じなのです。