本日3回目の更新です。
本当は別の話を書くつもりでしたが
前の記事で航空自衛隊の次期輸送機が初飛行したという記事に対するコメントで
ごめん。よくわからんのですけど、なぜ膨大な費用がかかるのに、防衛省は国産にこだわるのでしょうか。
外国製のじゃ、駄目なの??
外国製のほうが、性能がいいような気がするんですけれど。それじゃ駄目なんですか??
なるものがありましたので、お答えをいたします。
先日の事業仕分けでも、同じ様に何故か格の高い国産なのか?
という筆問がありましたが
出来る事なら自国内生産にこだわるのは
軍事的にはもっともな事なのです。
例えば弾薬類が外国に依存していた場合
売ってもらえなくなったら武器は単なる飾り物です。
じゃあ、飛行機や戦車なら輸入してもいいんじゃないか?
という疑問がわくかと思いますが
今や、それらは精密機械の塊です。
部品交換などのメンテナンスが出来なければ、
やはり使い物にはならないのです。
例えばですね
軍事的なものでは有りませんが
海上保安庁がスウェーデンから導入した輸送機のお話
救難器材とかを移送する中型のプロペラ機を導入したところ
使い勝手が良いので、全国の航空基地の古い救難捜索機の後継に
大量追加導入しようとしたのですが
スウェーデンのメーカーが突如、その飛行機の生産を打ち切ってしまいました。
この為、計画はパー かろうじて特殊部隊用に中古機を導入しましたが
今後の購入見込みは立ちませんで
他の機体を導入し始めました。
こうなると全国の海上保安庁の基地によって異なる機種の飛行機が飛ぶ事になります。
車と違い運転免許さえあれば、どの飛行機も飛ばし方はいっしょ!
と言う訳には行きませんので
訓練が複雑になりますし、機種ごとに整備用部品が異なり
トータルのライフサイクルコストでは、高くなってしまうのです。
陸上自衛隊の新型攻撃ヘリAH-64Dアパッチヘリも
最近導入し十数機は導入できたのですが
アメリカのメーカーが生産中止にしたことから
今後の調達が出来なくなってしまい、困っています。
それに、戦闘機などはF-15などアメリカ製の飛行機を導入していますが
それらは、最初の1機はアメリカ製ですが
その後は、国内でライセンス生産しており
ライセンス料金がかえって高くなるのです。
しかしこうしないと、自国内でのメンテナンスが出来ません。
イランなどは当時最新鋭だったF-14トムキャット戦闘機をアメリカ以外で唯一保有していましたが
武器の禁輸が行なわれ、イランイラク戦争の際は部品の共食いをして何とか数機飛ばせるのがやっと
しかし、長距離ミサイルフェニックスを調達できずに、最新鋭機の性能を有効には使用できませんでした。
お隣の国韓国でも最新鋭のF-15Kを導入しましたが
そのまま、アメリカからの輸入品で今までに39機ほど導入されていますが
先日、この最新鋭機がマンホールを踏んで、車輪が落ちて壊れたなどと言う事がありました。
本家アメリカ軍が使用している機体よりエンジン出力は大きく
新型対艦ミサイルも打てるのですが
このミサイルの誘導に使う周波数が韓国の携帯電話の周波数と同じなので
ミサイルを使用する時は、周辺地区の携帯電話の規制をしなければならなかったり
GPSの地図のソフトは、大元が日本製らしく、
韓国が「独島」と読んでいる島は、「竹島」と日本名で表記されていたり
故障時に備え部品1年分を購入していても
実際は、16%しか使えなかったり
しょうがないので他のF-15Kから部品取りをしているので
常に8〜9機は部品が無くて飛べないそうです。
安くても、使えなくてはどうしようもないのです。
車でも一緒でしょ!
外国製の車で、故障箇所が出て
部品交換しようとしたら、何ヶ月か待ってください!
といわれたら困るでしょ!
ましてや、現在は部品などは各国で分業してたりすれば
たった一つのピンを売ってもらえなくなって
高価な飛行機が飛ばないなんて事もありえるのです。
だから国産またはライセンス生産にこだわるのです。
でも、最近の防衛省は他の省庁に比べて
コスト削減が相当進んでますよ!
昨年だったかな?普段は一年間に2000丁から3000丁しか買わない小銃を
一気に2万丁購入して(その分他の物を買わないで)一丁あたりのコストを安くしたり
それまで導入し続けてきた木造の掃海艇を止めて、同じ磁気機雷に反応しないFRP製にして
長持ちする船体にして、買い替えの時期を延ばしたりとか
してます。
何せ、ここ数年防衛費は削られる一方ですから
(来年は6年ぶりに防衛費が上がりますが、自衛官の子どもたちの子ども手当て分だそうで、装備費は以前減少中です。)
あれこれ努力はしているようで
その一環で、多くの共通部品を有する異なる機種を共通開発したんですよ!
結構画期的なコスト削減なんですけどもね!