本日2回目の更新です。
昨日、防衛省が開発を進めている航空自衛隊の国産次期輸送機(CX)の試作機「XC2」が
岐阜県各務原市の空自岐阜基地で初の試験飛行を実施した。
とのニュースを見ました。
やっと飛行できた。という感想です。
世界でも稀な開発手法なのです。
航空自衛隊では、国産のC-1型輸送機が耐用年数を迎え
新たな輸送機を必用としていました。
C-1が開発された頃は専守防衛の立場から
長い航続距離は、他国を侵略する意図があると思われるのもまずいので
国内輸送に徹したスペックでしたが
その後PKO活動など国際支援(現在もタヒチで活躍中)に従事するためにも
より航続距離のあるアメリカ製のC-130を導入した経緯もありますが
C-130は陸上自衛隊の救命用の車両などが積めないので
国際支援活動にも使える、長距離輸送の可能な大容量の積載可能な輸送機を開発する事となりました。
しかし、航空機の開発費用は莫大なものです。
そこで、目をつけたのが、海上自衛隊が保有する
対潜哨戒機P-3Cの後継機種です。
海上で対潜哨戒機とは潜水艦を見つけて
攻撃もする機種で海上自衛隊は100機近いP-3Cを保有していましたが
そろそろ、この機種も耐用年数を迎えます。
そこで、この二つの異なる目的の機種で
極力共通の部品を使い開発してコストを下げよう
と言う計画が持ち上がりました。
昨年、対潜哨戒機のXP1は初飛行をしましたが
輸送機の方は、部品の強度不足などトラブルが相次いで見つかり
大幅に開発が遅れていたのです。
写真で比べてみると
対潜哨戒機はエンジンが4つで、主翼が胴体の下側についてます。
対して
昨日初飛行した輸送機はエンジンは2つで、主翼は胴体の上側についてます。
また、尾翼もT字型の物で、
積載物の都合から、胴体も太くなっており
整備されていない飛行場などにも着陸する都合から車輪など足回りが強化されています。
唯一機種部分が同じ様に見えますが、塗装も変えれば全く違った機種に見えてしまうでしょうね!
コスト削減の為の稀な開発ケースなので
是非開発には成功して欲しいものです。